眼瞼下垂

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは、先天的、もしくは後天的な原因により、
上まぶたが正常より下がって、視野の妨げとなっている状態を言います。

診断基準眼瞼下垂の診断基準の一つとしてMRD(Margin Reflex Distance: 瞼縁角膜反射距離)というものがあり、角膜反射(瞳孔中央)と上眼瞼縁(上まぶたのフチ)の距離を測ります。一般的にMRDが2.0mm以下の場合、眼瞼下垂と診断されますが、実際には人によって目の大きさや形状は大きく異なるため、臨床症状と併せて総合的に診断します。
MRDの正常値は、3.5mm〜5.5mmです。

眼瞼下垂 見た目の印象

MRD(Margin Reflex Distance: 瞼縁角膜反射距離)

まぶたの構造まぶたの縁の部分に瞼板と呼ばれる軟骨のような硬い組織があり、この上縁に眼瞼挙筋というまぶたを挙上する筋肉が付着しています。この眼瞼挙筋が収縮し、瞼板を上方に引っ張ることでまぶたが開きます。

まぶたの構造図

眼瞼下垂の原因

眼瞼下垂は大きく分けて、以下の3つの原因で起こります。

1. 皮膚のたるみ加齢によって上眼瞼の皮膚がたるみ、これが視野の妨げとなっている状態です。この場合、眼瞼挙筋などのまぶた内部の構造に異常はないため、たるんだ皮膚を切除する方法が適応となります。

皮膚のたるみ

2. 眼瞼挙筋のゆるみ眼瞼挙筋と瞼板の付着部分が、様々な原因(加齢、ハードコンタクトレンズの長期装用など)により、ゆるんで上方にずれてしまうことで、挙筋が収縮してもまぶたが十分に開けられなくなる状態です。この際、筋肉の上にある眼窩脂肪や重瞼のラインも同時に上方に引き込まれ、まぶたの陥凹が目立ったり、ふたえの幅が広くなったり、消えてしまったりすることがあります。この場合、ずれてしまった挙筋付着部を元の位置で固定し直す手術が必要となります。

眼瞼挙筋のゆるみ

3. その他の原因眼瞼下垂の原因としては他にも、生まれつき筋肉の動きが弱い先天性眼瞼下垂や、神経と筋肉の接合部の異常により筋肉が動かなくなる重症筋無力症、ウイルスや外傷などにより顔面神経が損傷され、おでこの筋肉が動かなくなることでまぶたが下がったように見える顔面神経麻痺、顔面神経の異常興奮により眼輪筋が収縮し目が開けにくくなる眼瞼痙攣などがあります。これらの症例では、薬物治療や、特殊な手術が必要となります。

・重症筋無力症
・顔面神経麻痺
・眼瞼痙攣など

眼瞼下垂の症状

眼瞼下垂が原因となる症状は、視野に関わることのみならず、
頭痛・肩こりや他人に与える印象など、その影響は多岐にわたります。

  • 視野の縮小・見えづらさ
  • 眠そうな表情になり、ヒトに与える印象が悪くなる
  • 目の大きさの左右差が目立つ
  • 上まぶたが陥凹することで、年齢よりも老けた印象を与える
  • なんとか目を開けようと眉毛を上げてものを見る癖がつくため、おでこのシワが目立つようになる
  • 眉毛を上げる前頭筋が疲労し、頑固な頭痛や、肩こりになる…など

眼瞼下垂の症状の一例

眼瞼下垂の手術

当院では、これまでの豊富な手術実績に基づいた、
患者様それぞれの症状に適した、最良の手術を提供いたします。

当院の眼瞼下垂手術の特色

マイクロサージャリーの技術を駆使した微細な手術を行います。

当院執刀医の徳山は今までに、顕微鏡を用いて直径1mm以下の血管を吻合するマイクロサージャリーの技術を用いた再建手術を多く経験し、さらに小児形成外科分野では子供の繊細な皮膚をできる限り傷跡が残らないように縫合することに努めてまいりました。当院ではこれらの技術を駆使し、できるだけ術後の腫れや傷跡が目立たない手術を目指しております。

個々の患者様に合わせて最善の手術法をご提案し、整容的にも満足いただける結果を目指します。

まぶたの形状や皮膚の厚みなどは個人差が大きく、単にまぶたを挙げるだけでは整容的に満足いく結果が得られないこともあります。当院では豊富な手術経験から、各患者様のまぶたの性状やご希望に合わせて、最適な手術方法をご提案いたします。

他院で手術された後の修正希望も積極的にお受けします。

他院で手術を受けたものの、結果に満足できない、まぶたが下がってきた、などのケースも対応いたします。
今までに数多くの術後の修正手術も経験しておりますので、ぜひご相談ください。

眼瞼下垂の手術は大きく分けて2つの方法、余剰皮膚切除術挙筋前転術があります。(筋膜移植による吊り上げという方法もありますが、こちらは主に先天性眼瞼下垂で行う方法です。)

余剰皮膚切除術

余剰皮膚切除術は、まぶた内部の構造に異常はないものの、まぶたの皮膚がたるんで視野の妨げとなっている方に適応となります。

皮膚切除の範囲

皮膚切除の範囲

1. 眼瞼皮膚切除まぶたの皮膚が薄い方や、くっきりとした二重にしたい方などに向いています。しかし、皮膚の切除幅が大きい場合や、厚ぼったいまぶたの方などでは、不自然な二重となってしまう場合があります。

2. 眉毛下皮膚切除まぶたに切開を加えないため、不自然な仕上がりになりにくい方法です。このため、まぶたの皮膚が厚い方や、手術によってあまり印象を変えたくない方などにはこの方法をおすすめしております。

眼瞼皮膚切除

眼瞼皮膚切除

眼瞼皮膚切除の場合、手術時間は両眼で30~40分で、傷は二重のラインに沿って入ります。

眉毛下皮膚切除

眉毛下皮膚切除<

眉毛下皮膚切除の場合、手術時間は両眼で40~50分で、傷は眉毛下縁のラインに入ります。

挙筋前転術

挙筋前転術は眼瞼挙筋と瞼板の付着部が緩んで、まぶたが開けにくくなっている方に適応となります。
 

切開する箇所

>挙筋前転術 切開部分<

まず重瞼ラインの皮膚を切開し、眼瞼挙筋の先端部分を剥離します。この際、皮膚のたるみがある場合は同時に皮膚切除も行います。

>挙筋前転術 手術図<

次に、剥離した挙筋先端を、本来の付着部位である瞼板上方に細い糸で固定し、挙筋の収縮により、まぶたがしっかりと開けられるようにします。

>挙筋前転術<

挙筋前転の場合、手術時間は両眼で40~60分で、傷は二重のラインに沿って入ります。

手術費用について
余剰皮膚切除術
1割負担
約14,000
(片眼:約8,000
3割負担
約42,000
(片眼:約23,000
挙筋前転術
1割負担
約16,000
(片眼:約9,000
3割負担
約48,000
(片眼:約26,000

※上記に加えて、薬剤料等の費用が別途必要となります。

その他・注意点など
  • 局所麻酔による日帰り手術です。
  • 基本的に両眼同時に行います。
  • 手術当日からシャワー、洗顔が可能です。
  • 抜糸は1週間後に外来で対応いたします。
  • 抜糸までの間は、特に問題なければ処置のための通院は必要ありません。

コンビネーション法(眉毛下皮膚切除術+挙筋前転術)について

まぶたの皮膚が厚めで、かつ、たるみが強い方で、眼瞼下垂手術の際に重瞼作成も希望される方におすすめの、眉毛下皮膚切除と挙筋前転術を組み合わせた方法です。まぶたの皮膚を切除しないため、より自然な二重まぶたにすることが可能です。自由診療 詳しくは こちらをご覧ください。